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吾輩は猫である-第85章

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「あらいやだ。よくってよ。知らないわ。だけど、あの方(かた)は全くつくり過ぎるのね。なんぼ御金があったって――」

「つくり過ぎても御金のある方がいいじゃありませんか」

「それもそうだけれども――あの方(かた)こそ、少し馬鹿竹になった方がいいでしょう。無暗(むやみ)に威張るんですもの。この間もなんとか云う詩人が新体詩集を捧げたって、みんなに吹聴(ふいちょう)しているんですもの」

「枺Lさんでしょう」

「あら、あの方が捧げたの、よっぽど物数奇(ものずき)ね」

「でも枺Lさんは大変真面目なんですよ。自分じゃ、あんな事をするのが当前(あたりまえ)だとまで思ってるんですもの」

「そんな人があるから、いけないんですよ。――それからまだ面白い事があるの。此間(こないだ)だれか、あの方の所(とこ)へ艶書(えんしょ)を送ったものがあるんだって」

「おや、いやらしい。誰なの、そんな事をしたのは」

「誰だかわからないんだって」

「名前はないの?」

「名前はちゃんと書いてあるんだけれども聞いた事もない人だって、そうしてそれが長い長い一間ばかりもある手紙でね。いろいろな妙な事がかいてあるんですとさ。私(わたし)があなたを恋(おも)っているのは、ちょうど宗教家が神にあこがれているようなものだの、あなたのためならば祭壇に供える小羊となって屠(ほふ)られるのが無上の名誉であるの、心臓の形(かた)ちが三角で、三角の中心にキュ豫氓嗓问袱ⅳ盲啤⒋丹袱胜榇蟮堡辘扦ⅳ毪巍

「そりゃ真面目なの?」

「真面目なんですとさ。現にわたしの御友達のうちでその手紙を見たものが三人あるんですもの」

「いやな人ね、そんなものを見せびらかして。あの方は寒月さんのとこへ御嫁に行くつもりなんだから、そんな事が世間へ知れちゃ困るでしょうにね」

「困るどころですか大得意よ。こんだ寒月さんが来たら、知らして上げたらいいでしょう。寒月さんはまるで御存じないんでしょう」

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十 … 12

小!说
「どうですか、あの方は学校へ行って球(たま)ばかり磨いていらっしゃるから、大方知らないでしょう」

「寒月さんは本当にあの方を御貰(おもらい)になる気なんでしょうかね。御気の毒だわね」

「なぜ? 御金があって、いざって時に力になって、いいじゃありませんか」

「叔母さんは、じきに金、金って品(ひん)がわるいのね。金より愛の方が大事じゃありませんか。愛がなければ夫婦の関係は成立しやしないわ」

「そう、それじゃ雪江さんは、どんなところへ御嫁に行くの?」

「そんな事知るもんですか、別に何もないんですもの」

雪江さんと叔母さんは結婚事件について何か弁論を逞(たくま)しくしていると、さっきから、分らないなりに謹聴しているとん子が突然口を開いて「わたしも御嫁に行きたいな」と云いだした。この無鉄砲な希望には、さすが青春の気に満ちて、大(おおい)に同情を寄すべき雪江さんもちょっと毒気を抜かれた体(てい)であったが、細君の方は比較的平気に構えて「どこへ行きたいの」と笑ながら聞いて見た。

「わたしねえ、本当はね、招魂社(しょうこんしゃ)へ御嫁に行きたいんだけれども、水道橋を渡るのがいやだから、どうしようかと思ってるの」

細君と雪江さんはこの名答を得て、あまりの事に問い返す勇気もなく、どっと笑い崩れた時に、次女のすん子が姉さんに向ってかような相談を持ちかけた。

「御ねえ様も招魂社がすき? わたしも大すき。いっしょに招魂社へ御嫁に行きましょう。ね? いや? いやなら好(い)いわ。わたし一人で車へ仱盲皮丹盲丹刃肖盲沥蓼Δ铩

「坊ばも行くの」とついには坊ばさんまでが招魂社へ嫁に行く事になった。かように三人が顔を揃(そろ)えて招魂社へ嫁に行けたら、主人もさぞ楽であろう。

ところへ車の音ががらがらと門前に留ったと思ったら、たちまち威勢のいい御帰りと云う声がした。主人は日本堤分署から戻ったと見える。車夫が差出す大きな風呂敷包を下女に受け取らして、主人は悠然(ゆうぜん)と茶の間へ這入(はい)って来る。「やあ、来たね」と雪江さんに挨拶しながら、例の有名なる長火悚伟à饯校─亍ⅳ荬辘仁证诵à郡氦担─à繌岳麡敚à趣盲辘瑜Γ─韦猡韦蚺祝à郅Γ─瓿訾筏俊岳麡敜仍皮Δ韦霞內护郡霃岳扦蠠o論ない、と云って花活(はない)けとも思われない、ただ一種異様の陶器であるから、やむを得ずしばらくかように申したのである。

「妙な徳利ね、そんなものを警察から貰っていらしったの」と雪江さんが、倒れた奴を起しながら叔父さんに聞いて見る。叔父さんは、雪江さんの顔を見ながら、「どうだ、いい恰好(かっこう)だろう」と自慢する。

「いい恰好なの? それが? あんまりよかあないわ? 油壺(あぶらつぼ)なんか何で持っていらっしったの?」

「油壺なものか。そんな趣味のない事を云うから困る」

「じゃ、なあに?」

「花活(はないけ)さ」

「花活にしちゃ、口が小(ち)いさ過ぎて、いやに胴が張ってるわ」

「そこが面白いんだ。御前も無風流だな。まるで叔母さんと択(えら)ぶところなしだ。困ったものだな」と独(ひと)りで油壺を取り上げて、障子(しょうじ)の方へ向けて眺(なが)めている。

「どうせ無風流ですわ。油壺を警察から貰ってくるような真似は出来ないわ。ねえ叔母さん」叔母さんはそれどころではない、風呂敷包を解(と)いて皿眼(さらまなこ)になって、盗難品を検(しら)べている。「おや驚ろいた。泥棒も進歩したのね。みんな、解いて洗い張をしてあるわ。ねえちょいと、あなた」

「誰が警察から油壺を貰ってくるものか。待ってるのが退屈だから、あすこいらを散歩しているうちに堀り出して来たんだ。御前なんぞには分るまいがそれでも珍品だよ」

「珍品過ぎるわ。一体叔父さんはどこを散歩したの」

「どこって日本堤(にほんづつみ)界隈(かいわい)さ。吉原へも這入(はい)って見た。なかなか盛(さかん)な所だ。あの鉄の門を観(み)た事があるかい。ないだろう」

「だれが見るもんですか。吉原なんて賤業婦(せんぎょうふ)のいる所へ行く因縁(いんねん)がありませんわ。叔父さんは教師の身で、よくまあ、あんな所へ行かれたものねえ。本当に驚ろいてしまうわ。ねえ叔母さん、叔母さん」

「ええ、そうね。どうも品数(しなかず)が足りないようだ事。これでみんな戻ったんでしょうか」

「戻らんのは山の芋ばかりさ。元来九時に出頭しろと云いながら十一時まで待たせる法があるものか、これだから日本の警察はいかん」

「日本の警察がいけないって、吉原を散歩しちゃなおいけないわ。そんな事が知れると免職になってよ。ねえ叔母さん」

「ええ、なるでしょう。あなた、私の帯の片側(かたかわ)がないんです。何だか足りないと思ったら」

「帯の片側くらいあきらめるさ。こっちは三時間も待たされて、大切の時間を半日潰(つぶ)してしまった」と日本服に着代えて平気に火悚丐猡郡欷朴蛪丐蛱鳎à胜─幛皮い搿<毦馐朔饯胜い戎B(あきら)めて、戻った品をそのまま戸棚へしまい込(こ)んで座に帰る。

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十 … 13

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「叔母さん、この油壺が珍品ですとさ。きたないじゃありませんか」

「それを吉原で買っていらしったの? まあ」

「何がまあだ。分りもしない癖に」

「それでもそんな壺なら吉原へ行かなくっても、どこにだってあるじゃありませんか」

「ところがないんだよ。滅多(めった)に有る品ではないんだよ」

「叔父さんは随分石地蔵(いしじぞう)ね」

「また小供の癖に生意気を云う。どうもこの頃の女学生は口が悪るくっていかん。ちと女大学でも読むがいい」

「叔父さんは保険が嫌(きらい)でしょう。女学生と保険とどっちが嫌なの?」

「保険は嫌ではない。あれは必要なものだ。未来の考のあるものは、誰でも這入(はい)る。女学生は無用の長物だ」

「無用の長物でもいい事よ。保険へ這入ってもいない癖に」

「来月から這入るつもりだ」

「きっと?」

「きっとだとも」

「およしなさいよ、保険なんか。それよりかその懸金(かけきん)で何か買った方がいいわ。ねえ、叔母さん」叔母さんはにやにや笑っている。主人は真面目になって

「お前などは百も二百も生きる気だから、そんな呑気(のんき)な事を云うのだが、もう少し理性が発達して見ろ、保険の必要を感ずるに至るのは当前(あたりまえ)だ。ぜひ来月から這入るんだ」

「そう、それじゃ仕方がない。だけどこないだのように蝙蝠傘(こうもり)を買って下さる御金があるなら、保険に這入る方がましかも知れないわ。ひとがいりません、いりませんと云うのを無理に買って下さるんですもの」

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